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麻混チュール(リネンチュール)

2007年02月15日(木)

みなさんこんにちは、寺井レース(有)井波秀俊です。
この冬は本当に異常気象ですね。
弊社のある石川県でも2月なのに19度になったり、その翌日には雪と台風並みの風。
もう春一番も吹いちゃったそうで・・・。

今日は弊社の自信作!リネンチュールのお話。

このリネンチュールはベニヤ70TBF 30/1というポリエステル70%リネン20%ラミー10%の原糸を使用して編み立てました。
品番は65-0426(65inch編み巾)55-0426(55inch編み巾)と編み巾設定で2品番ございます。

65-0426

仕上げ巾は加工により変りますが、写真のようにしっかりと亀甲目をだした場合は編み巾とほぼ同じ巾に仕上がります。
またシワ加工も出来るようです(現在取引しているところはこのシワ加工で売り出しています)。
編長60mで仕上げ方法でも変りますが、だいたい50m~56mくらいの長さで加工仕上がりになります。

このチュールの特徴は麻特有のひげがしっかり編み込まれていて、麻独特の肌触りがあり、視覚的にも麻の特徴を十分に残されたチュールとなっております。
主にレディースの夏物のアウター用で使用していただいております。
(←の写真をクリックすると大きく見れます)

正直申しまして、この麻を使用したチュールは大変貴重な物です。

麻特有のヒゲや節が原糸にあるためにたて編みではすぐにガイドやとなりの針に引っ掛り、原糸が切れてしまい編み立てが不可能となり易いのです。
また、原糸自体に収縮性が全然ないのも編み立てを難しくしている原因です。

弊社も実は1年ほど前にある取引先様のご依頼で生産をしてキズだらけの製品となり、大変ご迷惑をお掛けしました。
その時点ではこの品番は廃番にして、もう麻の生産はお断りしようと思っておりました。

しかしながら、昨年の秋ごろ別のお取引先様より同じ企画での生産依頼があり、一度はお断りしたのですが、

「物理的に無理ならしょうがないけど、もし、これ生産できたら凄いのに~。再度チャレンジしてみたら?」

と、そこの社長に言われ工場長とも相談して、再度見本作製から開発にかかることにしました。

それから1ヶ月ほど知恵をしぼり、あの手この手と考えました。
なかなか上手くいかなかったのですが、ついに上手に綺麗に編み立て出来る方法を見つけ出しました!!

とにかく今までの編み立て方法の常識を無視したやり方でみごと成功しました。

もちろん完全企業秘密として、お取引先の方が来られてもこの編み立て現場はお見せできません。

で、本生産。

約100反ほどの生産でしたが、しっかり編み立て出来、糸切れも1反につき0~5箇所以内に納めることができました!!!

もちろんC反・返品もありません!!
その取引先の社長にも大変喜んでいただきました。

諦めなくてよかった~!

一度大失敗していることを知っていながらも、弊社に依頼して下さった取引先の社長に感謝感謝です。
また、諦めずに何度も何度も試行錯誤して一緒に悩みに悩んで開発してくれたスタッフに頭が下がります。

うちの技術スタッフは凄いです!!!

この成功を背景にこれからどんどん売り込んでいきたいと思います。
このチュールに興味を持たれましたら遠慮なくお問い合わせ下さいませ。

綿の次は麻がきっと来ますよ!!

弊社の自信作です!一度お試し下さい!!!

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