ブログ

カッターの切れ味

2006年10月13日(金)

みなさんこんにちは寺井レース(有)井波秀俊です。
今週来週は出張ラッシュです。
出張報告はいつか出来たらと思っています。

さて、前回前々回と品質管理についてお話ししました。
いろんな方からコメントや御意見いただきました。
共通に言えることは「当たり前が難しい」ですね。

ラッセルモールの品質管理で重要なのは毛抜け・片切れ・カッターの切れ味です。
今回はカッターの切れ味について。

ラッセルモールの製造方法は簡単に言うと、一枚の生地をカッターで何本も切って糸にしたモノです。
そのカッターが磨耗して切れないとどうなるでしょうか。

20061012201147

 

写真のようにモールの毛が長いところが出たり、毛先が不揃いになったりします。
こんな糸でセーターを編むと長い毛が飛び出ているところが発生します。
また、毛先が綺麗に切れているところと、あまりよく切れないでブケブケした毛先のところとは風合いが違ってきますし、横筋も発生します。
毛の密度も変ってくるので、セーターなどの編地にした時に厚みまで変ってくるのです。

これも片切れ検査と同時に工員が直接手と目で確認しています
切れ味が悪いものはすぐにカッター交換し、不良品をすべて取り除いております。

もう一つの毛抜けですが、まず見本作製時にこの組織は抜けやすい組織かピンセットで毛を引っ張って検査します。
手で抜けるのは言語道断!!
この毛抜けが少ない組織つくりが各社の技術の見せ所です。
弊社はほとんどのファンシーヤーン・ラッセルモールの組織・意匠登録をしております

毛抜けに関しては組織的な問題の要素と機械的な要素があります。
機械的な要素は始めの設定時にちゃんとしていればほとんど発生しません。
この設定も会社の技術の良し悪しがハッキリでます

念のため生産時にも抜き打ちでガムテープをモール糸に貼り付けて、毛が抜けるか検査してます。
もちろんフィラメント割れしますので、少しはガムテープに毛がくっつきますが、その毛の長さで毛抜けかフィラメント割れか判断できます。
もし毛抜けと判断した場合、すぐに対処いたします。

街で1万円以下のモールのセーターの毛を手で引っ張ってみてください。
簡単に抜けます!!!
洗濯しても5,6回で買った時と形が変っています(クリーニング屋さん注意して下さいよ)。

弊社のモールを原料にしたセーターは手で毛を引っ張ってもほとんど抜けません!!
洗濯しても勿論抜けません!!!!

▲トップへ戻る