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天然繊維「綿」
2015年06月06日(土)
※綿について
綿の栽培は極めて古くから行われ、現在までに確認されている物では、約8000年前のメキシコまで遡ります。それから、長い時を経て、西暦799年、三河国幡豆郡(現在の愛知県、矢作古川の河口付近)に1隻の小船が漂着、その船に乗っていた崑崙人(コンロンジン)によって栽培法が日本に伝えられました。
しかし、この時は、綿の種類が日本の気候や風土に合わず、一年ほどで栽培は途切れたそうです。その後、主に明や朝鮮からの輸入に頼ることとなり、長い間高級品として扱われました。西暦1600年以降には、日本でも一般的に綿の連続栽培が可能になっており、戦国時代後期からは全国的に綿布が普及、江戸時代に入ると急速に栽培が拡大していったそうです。
1930年代頃には、政策により綿の生産が強化され、出量が世界一になりましたが、その後、安い原料が日本に入るようになると、日本の綿花栽培は衰退、第二次世界大戦後の戦後復活で、再び世界一になるも安価なアジア産などに押され、生産が減少、現在では個人や少数のグループでの生産は続けれているが、統計上の国内自給率は0%だそうです。
特徴:
- 肌触りや吸水性が良い。
- 熱に強く丈夫でアルカリもに強い。
- 水に濡れると強度が増す。
- 染色性や発色性に優れている。
- 吸湿性、通気性が良い。
- 厚手にすれば暖かく、安価な物が多い。
- 洗濯の後など、乾きが遅い。
- 強い酸に弱い
- シワになり易い。
- 用途:
- 吸水性の高さから、タオルやロープ、ジーンズのデニム、作業服、靴下、下着、Tシャツなど様々な織物、編み物で使用され、それ以外では、漁網、コーヒーのフィルター、テント、火薬など、その用途は多種多彩です。
- また、種の周りにあるコットンリンタ-を原料にした再生繊維の材料としても使用されています。